ナノって何なの?

ナノ化ってどういうこと?

ナノって「とにかく小さい」ということは分かっていても、

ちょっと説明できないって人は多いみたいです。


ナノとは基本とする単位の10億分の1の量を示します。

化粧品で使われるのは粒子の大きさのことで、

10億分の1メートルのことです。


地球を1mとすると、1nmがピンポン玉くらいの大きさになります。


ちょっとピンとこないと思いますので、順番に。

1mの1000分の1が1mm(ミリメートル)、

その1000分の1が1μm(マイクロメートル)、

その1000分の1が1nm(ナノメートル)、

その1000分の1が1pm(ピコメートル)、


1mmの1,000,000分の1の大きさが1nmってことです。

 

髪の毛が1mmの10分の1。

髪の毛の10万分の1の大きさが1nmということです。

 

ただ、厳密にナノと言えるのは100nm以下であれば謳うことができます。

そのサイズから、肌から浸透可能であるといわれます。

(角質層を通過できる大きさってことです)

 

まあ、どっちにしろ肉眼で識別不能ですから、

肌に浸透するくらい凄い小さいってことになります。


コラーゲンやヒアルロン酸は分子が大きいので、

これらのナノ化は分解して、小さくします。

コラーゲンであれば、トリペプチド(アミノ酸3個の状態)、

ヒアルロン酸は30分の1くらいの大きさ(分子量3000)でナノサイズになります。


セラミドのように元々分子量が小さく、ナノサイズのものは、

粒子をナノ化します。

 

セラミドを水に乳化させたときの状況は、油の膜につつまれた状態になります。

当然、白濁します。

一方、油分を使わず分散することで、透明性を維持することができます。

 

浸透性が9倍違うとのことですが、小さいからというよりも、

セラミドが固まっていることによるものだと思われます。


この技術が必須だったのは、ジェルの透明性を維持するためで、

油に直接溶かす場合は、セラミドのナノ化とかあんま関係ありません。

クリームの粒子をナノ化するような技術が必要になります。

例えば、攪拌をすごいスピードでやるとか、長時間やることで、

クリームの粒子を細かくすることが可能です。

ただ、余分に乳化剤の量が必要になりますけどね。



改めて、ナノ化について触れたのは、

ちょっとわからない表現にぶつかったからです。


ミクロサイズに圧縮したミクロヒアルロン酸


ミクロの対義語はマクロ。

ミクロ経済とかマクロ経済とかいいます。


ミクロの意味は「小さい」

ミクロ化とかミクロサイズとか言われても、

ただでさえよくわからんのに、さらによくわからん用語を

使われると混乱を招くのですが・・・


通常、ヒアルロン酸は肌表面に留まり、保湿物質として働きます。

角質層にすら入ることはありません。


それを角質層へ入る大きさにしたものらしいのですが、

角質層止まりなら、ナノ化の必要性はないので、ナノではないのかな?


たぶん、ヒアルロン酸フィリングスフィアという原料だと思うんですが、

塗ることで、ヒアルロン注射したような効果を引き出すみたいな?


浸透したヒアルロン酸が水を含んで膨張することで、

物理的に肌を押し上げ、シワを伸ばそうという発想です。


一応、即効性はあり、6時間でピークに達し、

24時間効果が持続はします。

当然、使用を止めれば元通りになります。

継続して使わせるには・・・そのほうがいいのかな・・・

 

実際に使ってみると、被膜感がものすごいんですよね。

本当に浸透してるのか、ちょっと疑問なので、採用はしませんでしたが・・・

 

実際に抗シワ作用の高いものと組み合わせて作れば、

面白いものができるかもしれませんね。

 

 

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