パラベンなどの防腐剤で肌の常在菌が死ぬ?

化粧品に含まれる防腐剤が肌の常在菌のバランスを崩すって・・・

パラベン

化粧品を使っている人の肌には菌がいない?

結論からいえば、そんなわけない(笑)

 

「化粧品には殺菌剤が入っていて、

毎日使っている人は、肌の常在菌がいない」

 

と大真面目に主張している人が・・・

稀にいます。

 

流石に言い過ぎっす。

菌を全滅させたいなら、70%のエタノールを

つけるくらいしないと。

(それでも全滅は難しいですわ)

 

 

パラベンは善玉菌を死滅させる?

お医者さんでも稀に・・・

こんなこと言う人いますよね。

 

大丈夫かい、この人って内心思っちゃいますけど(笑)

 

まず、殺菌作用と静菌作用の区別がついていない。

殺菌とは文字通り、菌を殺す作用。

静菌は菌の増殖を抑える作用。

 

パラベンをはじめ、防腐剤に求められているのは、

菌を増殖させないことです。

 

増殖の抑制はするかもしれないけど、

菌をガンガン殺すようなものではないです。

 

菌の増殖抑制試験はよく見ます。

シャーレにパラベン入りの培地とフリーの培地に

それぞれ菌をまいて、コロニーがでるかどうかを

比較しているやつです。

 

残念ながら、パラベンの殺菌効果を調べたデータは

見つかりませんでした。

(もしかしたら、存在はするのかもしれませんが)

 

本気で言っているかどうかはわかりませんが、

栄養ドリンクにも防腐剤としてパラベンが含まれています。

 

そのパラベンによって、腸内の善玉菌が死滅してしまうから、

栄養ドリンクは危険だなんて主張もあります。

 

んなわけないっしょ(笑)

 

わさびは高い抗菌作用が知られていますが、

わさび食って、腸内環境が悪化するんかいって話です。

 

それどころか、食品には多くの防腐剤が含まれて、

沢山摂取しています。

 

また、植物には菌に対抗するための成分を独自で蓄えています。

野菜食っただけで、抗菌成分がどれだけ入ってくることか。

 

それでも腸内が無菌になることはないです。


まあ、常在菌の増殖が制限されてしまうっていう

表現なら、まだ分からなくもないですがね。

 

 

ぶっちゃけると、常在菌の数ってそう簡単に変わらないんです

ニキビ対策で、洗顔でアクネ菌をやっつけろ的な

話は聞いたことあると思います。

 

ただ、実際に常在菌を測定したら、

洗顔による菌の変動はほとんどなかったそうです。

 

あくまで、菌のエサとなる皮脂を減らし、

アクネ菌の増殖を抑制することが目的で、

洗顔だけで菌を減らそうなんてのは無理だってことらしいです。

 

パラベンをはじめとする、化粧品の防腐剤は、

当然、肌の常在菌の増殖は抑えます。

 

しかしながら、全体的に抑えるので、

菌叢のバランスはあまり変わりません。

 

仮に悪玉菌には効かない防腐剤だったら、

化粧品のなかで大繁殖ですよ?

 

 

正直な話、化粧品を扱う会社としては、

防腐剤を否定されると商売にならないってのは確かです。

 

そして、

パラベンを使っている会社は、パラベンの安全性を主張しますし、

パラベンを使っていないところは、パラベンの毒性を主張します。

 

おそらく、どちらも正しく、そういった側面はあるのだと思います。

ただ、使っていない方のネガティブキャンペーンが酷すぎるので、

ちょっと物申してみました(笑)

 

アレルギー反応が出ない人なら、

化粧品で使われている量なんて気にしなくても

大丈夫だとは個人的には思います。

 

うちがパラベンNGなのは、

加藤さんがパラベンアレルギーなだけなんで(笑)