ケラチンのリン酸化が角質層の水分量や柔軟性に関与

天然保湿因子を有効活用するためには、ケラチンのリン酸化が重要!

カネボウさんからの研究発表です。

 

うちでよく言ってるセラミドは

細胞間脂質の話で、細胞間脂質とは、

角質間を満たす油分です。

 

今回の話は、細胞間のほうではなく、

細胞のお話ということです。

 

「角層細胞が潤うには?」

という話です。

角質層

 

角層細胞の約15層くらい重なっていますが、

厚さはたった0.02mm。

 

その角層細胞の主成分がケラチンタンパクであるわけです。

 

角層細胞は20~30%程度、水分を保持している

必要があり、それを維持するために

天然保湿因子(NMF)が必要になります。

 

天然保湿因子はアミノ酸、PCA、乳酸、尿酸、ミネラルなどなど

から構成されています。

 

しかし、この天然保湿因子の働きは、

ケラチンタンパクの状態に左右されます。

 

その要因が、ケラチンのリン酸化ということを

突き止めた、という内容です。

 

原因を突き止めることはできましたが、

角層細胞のリン酸化は何によって誘導できるとか、

その辺は更なる研究が必要になっていきそう。

(おそらく、すでに始まっているでしょうが)

 

その成分が、セラミドの次のブームを起こす

成分になるのではないか?

 

と勝手に予測しております。

 

セラミドは天然ヒト型セラミド以上のものは、

もはやヒトセラミド、つまり人から抽出したセラミド

意外ありえないですし・・・

(まあ、培養技術を使えば、できなくはないでしょうけど。)

 

 

現状は、化粧水で天然保湿因子と水分を含ませ、

セラミドで蓋をしてやる・・・

 

という状況です。

 

仮に、ケラチンのリン酸化を誘導できれば、

この天然保湿因子の効果を今まで以上に活かし、

角層細胞と細胞間脂質を共に潤すことができれば、

 

体感性、持続性があがるのではないか?

と推測ています。

 

まだまだ先の話になるでしょうし、

もしかしたら、そうとは知らずに使われていた

ものに、そういった作用があるのかもしれません。

 

参考資料