炭酸シャンプー??

2剤性を導入して実現・・・できれるか?

一時、炭酸が流行って、何でもかんでも炭酸入れるみたいな時期がありました。

例に洩れず、炭酸シャンプーなるものも出てきました。

 

ただ、問題点がいくつかありまして、加工先が限られており、

しかもロットが大きいという問題。

加工賃も高めと予算の問題が挙げられます。

経済ロットは10000個からですからねー

 

で、決定的な問題が、炭酸水みたにシュワシュワしないんです。

二酸化炭素が含まれていますよーってだけで。

炭酸シャンプー謳っているわけですから、使用者はシュワシュワ、パチパチを

期待しているわけで、その期待を裏切る形になります。

 

炭酸の効果は血流にのることで血行促進することです。

ですので、本来は炭酸水のようにシュワシュワして抜けちゃダメで、

ちゃんと溶かし込んでいる必要があり、現状が正解の形ではあります。

が、求められているのはそうじゃないってね。

 

現実問題、炭酸水のような使用感にするのは非常に難しいです。

1回使い切りであれば、可能性はありますが、数カ月かけて使うという

条件はかなり厳しい。

炭酸ジュースを一回蓋開けたら、次の日には炭酸がほぼ抜けているのを

見て分かる通り、ずっとその状態を維持させるのは至難の業。

 

もう、濯ぎを炭酸水でやればよくね?

って話になるわけです。

 

 

そんな中、とある大手メーカーが炭酸の素として、

別で用意するという方法を採用しました。

発想はとても面白い。

企画開発部に優秀な人間がいるのだと思います。

 

髪を洗う前に、炭酸を作って、それをシャンプーに混ぜて洗うという

斬新な方法になります。

 

炭酸を発生させる方法は、クエン酸と重曹を合わせて、

そこに水を足せば、中和反応が起こって二酸化炭素が発生するという仕組み。

粉を分包に詰めて、1回使い切りの状態になっています。

 

水を適量、手に取り、そこに粉をぶち込むと、反応が進みシュワシュワします。

そこにすかさずシャンプーを足して、泡立てて髪を洗います。

 

まあ、問題点がたくさんあるのですが、

1つは超面倒くさい。

物が物だけに、高湿度な場所に保存はできません。

使うときに、わざわざ用意して風呂場へ向かう必要があります。

 

で、この一連の作業も面倒ではあります。

最後にゴミが残るわけですが、これをゴミ箱に捨てに

また風呂場から持ち出す必要があります。

考えただけでもげんなりします。

 

もう1つは、家庭で簡単に再現できること。

重曹とクエン酸は薬局で簡単に手に入ります。

1回当たりの価格は何百分の一になってしまいます。

 

付加価値をつけようと、色々入っているのですが、

カチオン性の物質が含まれており、髪以外に使えなくなっています。

これが入っていなければ、全身に使えて応用の幅が広がったんですけどね。

 

で、このカチオン性の物質ですが、髪に吸着してコンディショニング効果を

発揮します。つまり、髪を物理的にツルツルにして、なんか髪によいって

印象操作のために配合しています。

裏を返せば、この炭酸に効果はないってわけ。

 

先ほども言ったように、本来の効果は血行促進であり、

これは溶けていることが必須で、この状態では血流にのることはないです。

 

また、反応が早すぎて、炭酸のシュワシュワ感で頭皮の汚れを落とすってな

ことにも役には立ちません。

 

マジで「シュワシュワさせたい」っていうニーズを埋めただけの商品。

超大手企業なのに、遊び心はあるのなー

こちらとしては、手堅くやってほしいところではありますが。

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