加齢に伴う真皮の空洞化

汗を分泌する器官「汗腺」が委縮する!

資生堂の研究によって、世界で初めて解明したことだそうです。

 

まず、加齢に伴い皮膚の真皮が失われて脂肪に置き換わることを見出し、

真皮が空洞化している人ほど外見上も顔がたるんでいることを明らかにしてきました。

資生堂、加齢に伴う真皮の空洞化が顔のたるみに繋がることを発見

 

従来、コラーゲンが失われ、立体構造を維持できなくなってたるむと考えられていました。

しかしながら、それだけではなく、減少したコラーゲンの代わりに、

脂肪が置き換わっているということを突き止めたわけです。

 

これはなかなかショッキングな話でして、

減ったコラーゲンを補えば、お肌のハリが蘇ると考えられていたのが、

脂肪を真皮に置き換えなければ、お肌のハリを取り戻すことはかなわない

ってことを意味します。

 

喩えると、柱が脆くなって崩れた家は柱を補強すればいいのですが、

崩壊した家の上に土砂が流れ込んできている状況だと、

一度土砂をどかさないと家を建てれない、とそんな感じです。

 

つまり、真皮部分が減っているのですから、

真皮でいくらコラーゲンを作っても、

脂肪に置き換わった部分は元に戻らないってことです。

 

 

で、このたび、真皮が空洞化している部位では汗を分泌する器官「汗腺」が著しく委縮している

ことを世界で初めて発見したというわけなんだそうで。

 

汗腺の委縮が真皮空洞化の大きな要因の1つとして、たるみ改善のための

アプローチを今後行ってくそうです。
もしかしたら、今までは切って吊るすしかなかったたるみを

改善できる日が来るかもしれませんね。

 

 

この真皮の空洞化への対策ですが、

ローズマリー抽出物に改善の期待が寄せられているそうです。

 

真皮の奥に存在する脂肪組織由来の幹細胞が、

真皮の厚さを補う力があり、ローズマリー抽出物に含まれる成分に、

この幹細胞を引き寄せる力があるんだとか。

 

 

さてさて、これらの研究の成果は今後に期待したいところではありますが、

真皮の空洞化は3つの重大な事実を我々に教えてくれています。

 

1つは、たるんでから対策するのではなく、たるまないように予防することが大切であるということ。

たるんだものを治すのは非常に困難であり、現状のコラーゲン生成促進成分では

限界があるということを示しています。

 

2つ目は汗腺は委縮するということは、汗をかいていないから起こること。

年々、汗をかきにくくなってきたという人は要注意かも。

運動をしている人が若々しいのは、この辺も関係しているのかもしれません。

 

3つ目は顔の筋肉を鍛えることの意義。

脂肪がつくのは運動不足によるものと相場が決まっています。

顔の筋肉を鍛えることで、真皮の空洞化の予防につながる可能性が

あるといえます。

 

心がけておきたいものですね。

 

 

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