クレンジングオイルについて

なぜ、オリーブオイルなのか?

うーん、なんかクレンジングオイルについての問い合わせが多い・・・

いったい何故??

(まあ、ご質問等は大歓迎ではありますが)

 

まずは基本的なことから。

クレンジング剤には2種類あり、溶剤型と界面活性剤型があります。

溶剤型がクレンジンオイルで、オイルフリーのものが界面活性剤型になります。

溶剤型の例ですが、当然のことながらオイルが多く含まれている場合が多いです。

ぶっちゃけ、ほとんどのクレンジング剤は溶剤型なんで、気にする必要もないんですがね。

 

俗にいうオイルクレンジングというのは、水を含まない、もしくは極端に少ないものになります。

ミルクタイプのものは乳化に界面活性剤を使用してしまうので、

より多くの界面活性剤を必要とします。そのため使用する界面活性剤の種類が増える傾向にあります。

 

これはジェルタイプのクレンジング剤の例になります。

油分を必要としないので、オイルフリーを謳う場合も多いです。

合成ポリマーを多く配合することによって、

乾燥感を軽減している場合が多いです。

 

 

どれも良し悪しってところなので、どれがいいかってのは人それぞれってのが

正しい答えになるのかなー

 

一般的にオイルクレンジングが洗浄力が高く、肌に負担になるといわれています。

個人的にはどれも大差ないとは思うんですけどね。

 

まず、界面活性剤型は肌にやさしいと謳っている場合が多いのですが、

オイルクレンジングではない、というイメージからの誘導であり、

特に根拠があるわけではないです。

 

乳化剤としての界面活性剤には厳しい目でみるのに、

より直接、界面活性剤の影響を受けるクレンジングには寛容って

ちょっと意味わかんないですけどね。

 

界面活性剤型は文字通り、界面活性剤が直接油分にくっつきます。

界面活性剤の親油性に油汚れが刺さり、水で洗い流すときに

親水性部分が混ざって、一緒に洗い流すという仕組みです。

 

当然、皮脂も落とす形になるのですが、

これを補うためにポリマー系を多く配合して、

見た目上の乾燥やツッパリ感を防ぎます。

 

ダブル洗顔すると、このポリマーがはがれてしまうので、

通常はダブル洗顔をしないよう推奨しています。

 

まあ、食器洗い洗剤と同じような構成なんですよね。

もちろん、使っている界面活性剤が違いますが。

何が言いたいかというと、オイルフリーだからお肌に優しいってのは

残念ながら嘘です。

どんな界面活性剤を使っているか、どのくらいの量配合されているか、

すべてはそれにかかっています。

 

 

 

で、溶剤型は油で油を浮かせて、浮かせた油に界面活性剤をくっつけて、

水で洗い流すという仕組みです。

本来、直接的に肌に界面活性剤が刺さらないので、

オイルクレンジングのほうが優しいはずなのですが、

 

油なのにすっきり落とし、油特有のべたつき感を無くすため、

多くの界面活性剤を入れて、逆に洗浄力が高くなっているものが多い

ってのは皮肉な話かもしれません。

 

 

そこでオリーブオイルの利点がでてくるわけです。

(ようやく本題です笑)

 

正直、オリーブオイルって肌なじみが悪くてベタベタしません?

なぜかというと、オリーブオイルは皮脂を溶かす力が弱いんですよ。

 

皮脂は溶かさないけど、メイクは溶かすことで、

肌への負担が軽減されます。

 

オリーブオイルのメインはオレイン酸なんですが、

これは皮脂を溶かしにくい性質があります。

まあ、細胞間脂質は良く溶かしこむので、洗いすぎが厳禁なんですが。

 

ですので、オレイン酸主体のオイルであれば

オリーブオイルである必要はないです。

アーモンド油とかアボガド油とか、アルガンオイルとかでもね。

 

コスト面を考慮すればオリーブ油になるのは必然だとは思います。

なにせ、できるだけ皮脂よりも下に行かないように設計しているわけです。

どんなにいいオイル使っても、洗い流されるだけなんですからね・・・

 

 

 

 

余談ではありますが、ステアリン酸、パルミチン酸等は皮脂を溶かして、

細胞間脂質はあまり溶かしません。

 

ラウリル酸、ミリスチン酸などはどちらも溶かしこむので、

脱脂力は強力になります。

 

 

以下、ご質問と回答を参考までにまとめときます。

Q1.オイルクレンジングはなぜ洗浄力が強い?

A1.オイルを落とすために過剰に界面活性剤を加えているから。

ただ、洗浄力を落として、メイクも落ちない、オイルも落ちないというのは

本末転倒なので、致し方ないことだとも思います。

オススメはオリーブオイルなど、オレイン酸メインのオイルでできたものです。

理由は上記してあるので割愛。

 

Q2.オイルフリーのクレンジング剤は肌に優しい?

A2.一概にそうとはいえません。

オイルフリーがいいというのなら、食器洗剤は肌に優しいでしょうか?

使ってある界面活性剤、その配合量で左右されますが、

配合量なんてわからないですし、人それぞれ肌質が違うので

使って適したものを見つけるしかないです。

 

Q3.アルガンオイルのクレンジングオイルってどうなの?

A3.主要オイルがアルガンオイルだけで作ったら、とんでもない価格になると思います。

その値段に見合った価値があるかというと、否。

クレンジングオイルに使うオイルに求められるのは、

皮脂を溶かしすぎないということにつきます。

そういう意味ではオリーブオイルのほうが優れており、

アレルギーでもない限り、わざわざアルガンオイルを使う必要はないです。

(もちろん、美容オイルとして使うなら、アルガンオイルのほうが断然いいですけどね)

 

 

 

最後に、うちのクレンジングオイルについても触れておきましょう。

 

ぶっちゃけ、うちのクレンジングオイルはクレンジング剤ではないです(笑)

 

「なんにせよクレンジングは肌に負担になる」ということと、

そもそも「最近のメイクは落ちやすいように進化してきている」

ということから、クレンジング剤は不要じゃね?

という極論が根底にあるので、界面活性剤使ってません。

 

まあ、良い悪いとか、優劣とかではなくて、

個人的な信念ってやつです。

 

オイルで浮かせて石鹸で落とすというやり方が、

一番、肌に負担が少ないと主張してきたわけで、

その一貫性をとったわけです。

 

選択の幅を1つ増やす行為なので、そう簡単には広がっていかないでようがね・・・

 

 

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