中医学からみた冷え

冷えは万病のもと

そろそろ朝夕冷え込む季節になってきました。

「手足が冷たいな・・・」と感じても、

着込めばなんともないとか、お風呂に入れば治るとかで、

放置しがちではないでしょうか?


中医学的な観点からすれば、

冷えは温度を維持する「気」と「血」の不足サイン。

また、冷えは万病のもとと考えられています。


実際、体温が1℃下がると、免疫や酵素の働きが

半分ほどに落ち込んだりしますし、便秘になどにもなります。

足が冷たくてなかなか眠れないってことも。


また、月経不順や生理痛などの生理に関わる不調もでてきます。



冷えは中医学では細かく分類されるそうですが、

その代表的なものをご紹介。


①体を温める気と血が不足するタイプ

・手足の末端、お腹が冷える

・血色が悪い

・立ちくらみがある

・髪のツヤがない

・生理の血が少ない


女性は月経で血を失うので、このタイプの冷えになりやすいそうです。


対策としては1日1回は肉を食べるとよいそうです。

体温を作るのに、たんぱく質が必要なのだそうで。


また、血の原料でもある鉄分の補給も大事です。



②体温を作り出す力が不足するタイプ

・全身が冷える

・むくみやすい

・下痢をしやすい

・夜間にトイレにいく


「脾」と「腎」の臓器が低下している状況です。


対策としては、体を冷やさないように、

冷たい飲み物、食べ物を避けること。

そして、温かい食べ物を意識してとること。

また、外から体を冷やさないように服装にも注意。

腹巻なども効果的。



③気血がうまく巡らず、手足だけ熱くなるタイプ

・下半身は冷えているのに、手足の先だけ熱い

・月経痛、頭痛、肩こりがある

・子宮筋腫。子宮内膜症がある

・イライラする

・目が充血する


ほてりの状況ですが、原理は冷えと同じ。

冷えは足先まで血液が巡らないのに対し、

ほてりは行った血液が戻ってこない状況。

これも冷えの症状なのだそうです。


対策としては、週に2、3回くらい、汗ばむくらいの運動を行うこと。

マッサージなども有効です。


たかが冷えと思うかもしれませんが、

万病のもとというのは強ち間違いではないのです。


まず、体温が下がって、免疫が低下すればガンになりやすくなります。

インフルエンザなどの感染症にもかかりやすくなります。


また、代謝が落ちるので、太りやすく、痩せにくくなります。

エネルギーを作らないので、疲れやすくもなります。


血液の流れが悪いということは、詰まり易くなり、

脳梗塞や心臓病のように血管系の疾患にもなりやすくなります。


冷え対策は今からでも始めるに越したことはないと思います。



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