ヒト型セラミドのセラミド合成促進効果

ヒト型セラミドはセラミド合成を促進する?!

小林製薬は、東京工科大学応用生物学部との共同研究で、

ヒト型セラミド1,2,3混合物が、肌に存在する保湿成分・セラミドを合成する遺伝子発現に作用し、

セラミド産生促進効果を発揮することを発見いたしましたとの発表が。

 

セラミドがセラミドの合成を促進?!

なんかよくわからん話ですね。

 

今まではセラミド2でのデータを取っていましたが、

リニューアルでセラミド1、セラミド3を追加したので、

セラミド1、2、3の混合物でデータを取り始めたという感じなのかな?

 

簡単に内容を説明すると、

セラミド1、2、3の混合物は、セラミド合成関連遺伝子の発現を増やし、

セラミド1、2、4の産生が増加し、それによりバリア機能が改善した

という感じです。

 

 

まあ、これによりわかったことは、セラミドはセラミドの産生を促進するってこと。

こんな懸念があったんですよ。セラミドを人為的に補うと、それを排除するよう

体が動くのではないか・・・ってね。

つまり負のフィードバックが起こるのではないかという懸念です。

 

今回の結果で、それはないってことがわかり、セラミドをより安心して使える

ようになったともいえます。

 

 

ただ、ちょっと議論になりそうなのは、

セラミドを補ったから、バリア機能が改善し、肌の水分量が上がったのか、

セラミド合成が促進され、その結果、バリア機能が改善されたのか、

どちらなのか?ってこと。

 

実験の意図としては、ヒト型セラミドはそのままバリア機能として働くだけでなく、

セラミドの合成も促進するから凄いんだよ~という感じだと思います。

そうじゃないと困ります(笑)

 

仮にセラミドがセラミド合成促進効果で、肌の改善をしているのであれば、

別にヒト型セラミドにこだわる必要性がなくなってしまいますからね。

 

セラミド合成促進原料ってのは、まあボチボチあります。

ライスパワーとかセレブシドとかナイアシンとかね。

 

ヒト型セラミドはそのまま肌のバリア機能の部品として使えるからこそ、

即効性があり、高い効果があるわけです。

それだけじゃないんだよーってんね。

 

実際に、そういった原料との比較データがあるといいですが・・・

セラミド合成促進効果も群を抜いているんですよ!みたいな。

 

 

あとは細かい話ですが、セラミド3の合成促進効果はどうだったんでしょうね。。。

なぜかセラミド4がでてきますが。

まあ、セラミド1、2、3を補っても、それ以外のセラミドも増えるよーと

いうことが言いたかったのかな?

ちなみにセラミド4はセラミド1と同じアシルセラミドで、超長鎖脂肪酸をもっているセラミド。

 

in vitroの実験なので、濃度がかなり薄いです。

25μg/mlと50μg/mlですからね。

0.0025%と0.0050%ってことになります。

 

角層水分蒸散量(TEWL)の抑制効果の試験結果は、

12.5μg/mlと25μg/mlとの間に差がないってのも気になるかな。

 

実際の化粧品としての濃度にすると、どのくらいに相当するのかは

わかりかねますが、濃ければいいってもんでもないってのを暗に示している

ように見えなくもないような・・・

 

まあ、うちが心配することでもないか。

 

 

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